ヤンゴンでぼったくられた話

非常に恥ずかしい話なんですが、ヤンゴンで観光中にぼったくられてしまいました。気持ちがいいくらいにまんまとやられました。

 

ミャンマー人は良い人が多いという先入観から安心していました。

例えば、インドに行く時は最初からぼったくってくるというと気持ちでいるので何にでも疑ってかかりますが、ミャンマーではそれがなかったのがいけなかったのです。

 

恥ずかしくて、誰にも言いたくないのですが、同じ被害に合う人が出ないためにも報告します。

悔しくて、悔しくて眠れません。

 

夕方涼しくなってきたので、そろそろ観光に出かけようと思い、チャイナタウンからスレーパゴダまだ歩いていました。

すると一人の青年が話しかけてきました。

彼はなかなか爽やかな感じで、20歳学生だといいます。何をしているかと聞くと休みだから歩いていると言っていました。その部分が普通の人なら怪しむポイントなのかもしれません。しかし、私も時間のある時に健康のために良く歩いたり、走ったりしているのでその青年も同じなのかと思いました。

 

スレーパゴダに着くと、お金を払う世話や、お祈りの仕方を教えてくれました。暇だから付き合ってくれているのかと思っていました。

 

そして、ボタタウンパゴダに行こうとしたら、彼から提案がありました。

「ボタタウンはもう閉まっているから、小さいパゴダがいっぱいあるところに行かないか?」

特にこだわりがあったわけでもし、10分15分で着くと言うのでオッケーしました。

そうして歩いて行くと、船に乗りました。船と言っても手漕ぎボートを少し大きくしたものにエンジンが付いているレベルです。それに乗り、ヤンゴン川を渡りました。流れで船に乗ってしまいましたが、大丈夫かなぁと言う気持ちはありました。船代は彼が出してくれました。出すと言っても安いからいいと言っていたので、まあいいかぐらいの気持ちでいました。

 

対岸に着くと、ヤンゴンとは全く異なり、車が走っておらず殆どがバイクでした。大仏を見たりしながら10分ぐらい歩いて時計台のところまで来ました。そのに止まっていたバイクに乗れた言われて乗りました。

そこからバイクに乗ってのパゴダ巡りが始まりました。あまりは真っ暗です。貧困地区らしく、竹で作った家だとかを彼が教えてくれます。

その道中、この青年は何でこんなに親切なんだろう。ホモなのかなぁとか色々考えました。今思うと本当に恥ずかしいです。バイク代を請求されても大したことはないだろうと思っていました。昼間乗っていたタクシーはどんなに高くても日本円で200円ぐらいだったからです。

そして、パゴダをいくつか巡っていましたが、結果的には最後のパゴダと言うかお寺みたいなところに、バイクタクシーのボスと言う人物が待ち構えていました。

ミャンマー人3人対私1人の構図です。

フレンドリーに話をしていて、日本のお金を見せて欲しい。と言ってきたので怪しさは全開だったのですが、細心の注意を払って見せていました。そのうちにミャンマーのお金も見せろと言われて、ボスに渡しました。取られないように、ずっと見ていました。しかし、後にわかったのですが、結果的には取られていました。マジシャン並みのテクニックです。

 

そしていよいよ、バイクタクシー代の請求が来ました。なんと230,000チャットだと言うのです。100チャットが約日本円で7.23円なので230,000チャットと言うとなんと、16,600円です。法外もいいところです。お昼ご飯を食堂でお腹いっぱいに食べて2,500チャット(181円)でした。

抗議しましたが、一切取り合ってもらえません。

私「高すぎる。相場と合わない。」

ボス「それは川の向こうの世界の相場で、こっちの世界は違う。」

私「もともとグルで騙そうとしたんだろ。」

ボス「それは違う。全く知らない。あなたとあなた(連れてきてくれた自称大学生の青年)が友達なんでしょ。」

目つきを変えて強い口調で言っても無駄でした。

そんなやりとりをしている内にボスがキレ始めました。ラリったような目つきになってきました。

危険を感じ始めました。

構図としては、私とボスがやりとりしていてバイクドライバーと青年がボスをなだめる感じです。

絶対に払いたくないのですが、どう考えても明らかに私の方が不利な状況です。1人では帰れないし、やりあったとしても1体3では勝ち目がありません。

埒があかないので、まけてもらう作戦に変更しました。

そして、納得はいきませんでしたが、150,000チャットまできたところで、1人分だけ払って残りの1人分を青年に払ってもらおうとしましたが、彼はまともなお金を持っていませんでした。10,000チャットのみ持っていたのでそれは出してもらいました。

 

悔しかったので、お金を投げつけて払ったら、それがいけないと、また話は振り出しに戻ってしまいました。ボスはイライラして立ち上がり怒りで震えています。

仕方がないので両手でお支払いしました。

 

そして、ボスにお金を渡したら、「汚いお金はダメだ。」新札みたいなお金をよこせと言っています。交換してあげてもいいのですが、もうお金がありません。青年はATMに行けばどうだみたいなことを言っています。が汚いお札で勘弁してもらいました。

彼らが人を騙して稼いでいるお金の方がよっぽど汚いと思いましたけどね。

 

その時は深く考えませんでしたが、昨日ATMで300,000チャットおろして、殆ど使っていないのに、何故もうお金がないんだ。と帰りの船で気がつきました。それは、お金を見せている時にやられたとしか考えられません。

 

今日の一連の出来事を思い返すと、

怒りというよりも、悔しいというか、自分が情けない気持ちです。

今まで、50回以上海外旅行をしているが、こんなに綺麗な手口で騙されたのは初めてです。

振り返ってみると、おかしな事に気づくポイントがいくつもありました。

ミャンマーの学生が休みの日に健康のために歩いているわけがない。そもそも健康のためとは言っていない。自分に当てはめて思い込んでしまった。

②仮にウォーキングをしていたとしても、外国人観光客を相手にしない。英語の勉強中と言っていた。典型的なパターン。

③ボタタウンパゴダがもう閉まっている。と言っていたが、バイクに乗って回ったパゴダも全部閉まっていた。

④船に乗ってはいけなかった。青年が船代を出してくれるのがおかしいと思わなければいけなかった。

言い訳すると、高くないと言っていたので10円、20円くらいの額で本当に安いんだろうなと思っていた。

⑤バイクに乗る時に値段を一切確認しなかった。青年を信頼してしまっていた。

⑥お金は人に見せるものではない。

 

船で川を渡り帰ってきても、青年はご飯を食べに行こう。とかクラブに行こうと誘ってきましたが、そんな気分ではないのでお断りし、お引き取りしてもらいました。

 

悔しくて悔しくて、そして情けなくて眠れません。

当日の夜に書いています。

日本に帰ったら写真付きの記事にします。私をはめた青年も晒します。一緒に写真を撮っていたので安心していました。普通騙そうとしていたら写真は嫌がると思っていました。

 

冒頭でも申し上げましたが、同じ被害に合う人がいなくなればと思います。恥ずかしいので、別アカウントを作って書こうとも思いました。自分への戒めの意味も込めて書いています。

 

2019年2月24日未明